日本赤十字社 大分県赤十字病院

大分赤十字病院は、患者に、職員に、地域医療機関に選ばれる病院を目指しています。

呼吸器外科

医療機関の認定

呼吸器外科専門医合同委員会関連施設

現状及び特色

 呼吸器外科は、呼吸器外科専門医合同委員会の呼吸器外科専門医制度関連施設として、また新専門医制度による呼吸器外科専門研修連携施設として認定されています。呼吸器外科専門医2名が常勤スタッフとして診療に従事しており、診療内容は原発性肺癌や転移性肺腫瘍などの肺腫瘍性疾患や自然気胸といった嚢胞性肺疾患など、胸部疾患に対する外科治療を中心としています。また肺癌等胸部悪性腫瘍に対しては呼吸器内科・放射線科とのキャンサーボードにて症例ごとに様々な視点から病態を検討し、手術のみならず化学療法や放射線療法など、最善の治療方針が選択できるように心がけています。

 当科の中心となる原発性肺癌に対する手術においては、胸腔鏡下での手術を中心とし、患者さんへの侵襲はできるだけ軽く、治療効果は最大限に得られるような手術を心がけています。かつての手術と比較し術後の回復も速やかで、患者さんによっては術後数日で退院することも可能です。一部の肺癌ではより負担が少ないとされる単孔式胸腔鏡下での手術も行っており、患者さんの侵襲はさらに軽く、傷の大きさなど美容面でもメリットのある手術も行っています。気胸に対する手術や、肺末梢病変に対する部分切除術、神経鞘腫等後縦隔腫瘍などに対しても同様に単孔式を含めた完全胸腔鏡下での手術を主に行っております。

 近年の非小細胞肺癌の5年生存率は47.5%10年生存率は34.5%と報告されておりますが、手術手技の向上や術後補助療法の導入、新規抗癌剤の開発等で年々改善しています。今後も肺癌の患者さんは増加することが予想されますが、早期発見をもたらすがん検診の普及、啓蒙に努め、早期に発見された患者さんには負担の少ない手術治療を行い、進行期で発見された患者さんに対しては最新の医療技術を導入した集学的治療を行い、治療実績の向上に寄与したいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。

診療担当表

医師紹介

高祖英典 こうそひでのり

呼吸器外科部長

専門分野
呼吸器外科
専門医・認定医
日本外科学会専門医
呼吸器外科専門医
日本ロボット外科学会Robo-Doc Pilot(国内B級)
日本肺癌学会九州支部評議員

伊藤謙作 いとうけんさく

呼吸器外科副部長

専門分野
呼吸器外科
専門医・認定医
外科専門医
呼吸器外科専門医
胸腔鏡安全技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医

診療実績

 外来は水、木曜日に行っています。その他の曜日でも、通常の外来および急患にもできる限り対応致しております。
2023年は全身麻酔下呼吸器外科手術が106例でした。そのうち74例が原発性肺癌に対する手術でした。術後補助化学療法、術後再発例に対する化学療法も多数の患者さんに行っています。

 

業績集

発表

●大分赤十字病院 地域連携フォーラム(2023年6月21日 大分市)
からだにやさしい 呼吸器外科手術
水内 寛

●第40回日本呼吸器外科学会学術集会(2023年7月13-14日 新潟市)
乳癌術後・放射線治療後の胸壁瘢痕を伴う原発性肺癌症例に対し、季肋部アプローチが有用であった1例
水内 寛

●第56回日本胸部外科学会九州地方会総会(2023年7月27-28日 大分市)
分葉不全の上中葉間に発生した原発性肺癌の1手術例
松田 真和、水内 寛

●第72回九州体育・スポーツ学会(2023年9月10日 大分市)
学業とスポーツの両立
水内 寛


座長

●大分県外科医会第251回例会(2023年9月16日 大分市)
I 胸部外科 
座長 水内 寛