日本赤十字社 大分県赤十字病院

大分赤十字病院は、患者に、職員に、地域医療機関に選ばれる病院を目指しています。

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腎・泌尿器外科

 当科は、専門性の高い手術治療を中心に診療を行っていますが、特に、尿路内視鏡手術、腹腔鏡手術、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)などの最小侵襲手術と、急増している前立腺癌の診断治療に力をいれています。

医療機関の認定

日本泌尿器科学会専門医基幹教育施設
日本透析医学会専門医教育認定施設
泌尿器科腹腔鏡技術認定研修施設

現状及び特色

 2019年は今川全晴(部長、日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医、泌尿器科腹腔鏡技術認定医、がん治療認定医)、7月まで佐藤竜太、8月より岩崎和範(日本泌尿器科学会専門医)、3月まで村上幹、4月より石川天洋の常勤医師3名で診療にあたりました。部長以外は大分大学腎臓外科・泌尿器科学教室からのローテーションです。

 当科は、尿路・男性生殖器および副甲状腺、副腎などの内分泌臓器まで、泌尿器科領域を幅広く、専門性の高い手術治療中心の急性期医療を主体に診療を行っています。具体的には①尿路性器癌(腎、尿管、膀胱、前立腺、精巣、陰茎など)、②尿路結石症、③老年期の排尿障害(前立腺肥大症、尿失禁、過活動膀胱など)、④副腎や副甲状腺の内分泌外科、⑤透析療法などです。特に①、②の診断および治療が中心で、できるだけ患者さんの体に負担のかからない低侵襲治療(腹腔鏡、内視鏡手術)を心がけています。

 腹腔鏡手術は、副腎や腎、尿管などに対して第一選択として積極的に行っています。今川は着任以来、613例の腹腔鏡手術を施行しています。近年、早期の腎細胞癌発見が増えており、また、慢性腎臓病(CKD)が注目されており、腎機能温存のため、小径腎細胞癌に対して腹腔鏡下腎部分切除術を積極的に行っています。

 尿路結石治療に対しては、これまで体外衝撃波尿路結石破砕術(ESWL)を第一選択としてきましたが、近年の治療主体はレーザーによる内視鏡的尿路結石砕石術(経皮的、経尿道的)に変遷し、なるべく1回の治療で完結するようにしています。また最近はサンゴ状腎結石など治療困難な結石症例にもチャレンジしています。この尿路結石治療は、県内トップレベルにあると自負しています。

 転移性腎細胞癌には、分子標的薬治療、免疫チェックポイント阻害剤を、転移性尿路上皮癌には化学療法、免疫チェックポイント阻害剤、また去勢抵抗性前立腺癌には、新規ホルモン剤、抗癌剤、RI治療(Ra223)を、積極的に導入し、満足のいく効果が得られています。今川は着任以来、345件の根治的前立腺全摘術を施行しています。

診療担当表

医師紹介

今川 全晴 いまがわ まさはる

腎・泌尿器外科部長

専門分野
泌尿器科
内視鏡手術
腹腔鏡手術
腎不全(透析、CAPD、腎移植)
内分泌外科(副腎、副甲状腺)
専門医・認定医
日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本透析学会専門医・指導医
泌尿器腹腔鏡技術認定医
がん治療認定医
日本泌尿器科学会西日本支部評議員
日本泌尿器内視鏡学会代議員
日本内視鏡外科学会評議員
大分大学医学部臨床教授

岩﨑 和範 いわさき かずのり

腎・泌尿器外科医師

専門分野
泌尿器科
専門医・認定医
医学博士
日本泌尿器科学会専門医

戸髙 雅広 とだか まさひろ

腎・泌尿器外科医師

専門分野
泌尿器科
専門医・認定医

実績

 手術室での手術件数(生検を含む、ESWLを除く)は424件であり、昨年より51件増えています。麻酔法別では全身麻酔106件、腰椎麻酔167件、硬膜外麻酔76件、局所麻酔その他75件でした。手術別では尿路内視鏡手術が計183件で、このうち尿管ステント留置術が96件と最も多く、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)が68件、経尿道的尿管砕石術(TUL)が27件でした。腹腔鏡手術は計44件で、うち腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術が36件でほとんどを占めており、体外衝撃波尿路結石破砕術(ESWL)は新患38件でした。

 悪性手術件数は142件で、このうち腎細胞癌26件で、腎盂尿管癌13件、膀胱癌77件、前立腺癌21件などでした。詳細は別表のとおりです。

 

●【手術統計(手術室利用)

麻酔法別(前年比)

全身麻酔     106件 (+12)
腰椎麻酔     167件 (+29)
仙骨硬膜外麻酔
    76件 (-10)
局所麻酔 ・無麻酔
    75件 (+20)
合計     424件 (+51)

 

●【手術統計(悪性)】
(体腔鏡手術)

腎細胞癌
  根治的腎摘術 21例(20例)
 
部分切除術 5例(5例)
26例
腎盂尿管癌
  腎尿管全摘術 11例
 
尿管部分切除、新吻合術 2例
13例(11例)
膀胱癌
    77例
内訳
TUR 68例
膀胱部分切除術 1例
膀胱全摘術 8例
   回腸導管 5例
尿管皮膚瘻 2例
前立腺癌 RRP 21例
陰茎癌 1例
精巣癌 4例
合計    
142例(前年比+11例)

 

●手術統計(良性)

副腎腫瘍   2例
尿路結石症
ESWL 38例
PNL 1例
TUL 27例
経尿道的膀胱砕石術 6例
72例
良性腎疾患
オンコ 2例
水腎症 2例
肉芽腫 2例
6例
前立腺肥大症     11例(TUR-P 11例)
除睾術     15例
陰嚢水腫     4例

 

●手術統計(処置、検査、その他)

経皮的腎瘻術     5例
経尿道的尿管ステント留置術
    96例
経尿道的尿管ステント抜去術
    37例
経尿道的膀胱電気凝固術
    2例
膀胱内凝血塊除去術
    8例
尿道狭窄内視鏡手術
    3例
経尿道的尿道バルーン拡張術
    1例
経尿道的膀胱水圧拡張術
    1例
包茎     1例
尖圭コンジローマ
    1例
CAPD留置術
    9例
前立腺針生検     89例
(うち陽性63例 71%)
ESWL     38例(延べ112回)

 

●体腔鏡手術疾患の内訳

副腎腫瘍     2例
腎癌
  25例
(うちACDK関連腎癌8例)
部分切除 5例
腎盂尿管癌   11例
良性腎尿管疾患
  5例
腎摘術 2例
腎部分切除術 2例
腎盂形成術 1例
尿路結石     1例
合計     44例