日本赤十字社 大分県赤十字病院

大分赤十字病院は、患者に、職員に、地域医療機関に選ばれる病院を目指しています。

整形外科

 当科での診療の基本姿勢は、全身の関節疾患、くび・こしなどの脊椎疾患など運動器全般にわたり、正しい診断と、患者の皆さんのひとりひとりに応じた適切な治療を提供することです。また、手術治療でお悩みの方には、セカンドオピニオンの励行に努めております。

医療機関の認定

日本整形外科学会研修施設

現状及び特色

 2023年(令和5年)は整形外科医9名(日本整形外科学会専門医<日本専門医機構整形外科専門医含む>7名、日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医1名、日本リウマチ財団登録医2名、日本リハビリテーション医学会認定臨床医1名、日整会認定脊椎脊髄病医4名、日整会認定リウマチ医2名、日整会認定スポーツ医2名、日整会認定運動器リハビリテーション医4名)の体制で診療を行ってまいりましたが2024年4月から4人のスタッフが転勤となり人員の入れ替わりがございます。

 診療は整形外科領域全般(骨軟部悪性腫瘍、小児整形除く)にわたって手術治療を主とした急性期医療が中心で時間外もオンコール体制をとり救急患者に対応しております。医師としてのキャリア20年以上のスタッフが2名、中堅スタッフが5名、若手スタッフが2名とバランスのとれた人員体制で主治医中心のチーム医療を心がけて診療にあたっており安全で質の高い医療を提供しております。

 

<手術治療の特色>
 当院の手術治療の特色としては脊椎外科手術、リウマチ関連手術、外傷関連手術が挙げられます。脊椎手術は脊柱変形に対する instrumentation を多用した高侵襲な脊柱矯正手術から一般的な変性疾患に対しての除圧術、固定術、また低侵襲手術としては骨粗鬆症性椎体骨折に対しての経皮的椎体形成術や椎間板ヘルニアに対しての内視鏡手術、局所麻酔下で行われる椎間板内酵素注入療法など様々な手術を行っております。当院でのリウマチ関連手術は生物学的製剤、JAK阻害剤の使用症例も多く術後感染予防、周術期管理に細心の注意を行いながら実施しております。同一病棟にリウマチ科もあり合同でカンファレンスや相談しながら診療にあたっております。多関節変形の症例が多く近年手足の再建手術の需要が増えております。人工関節は下肢(膝、股、足趾)のみでなく上肢(肩、肘、手指)も行っており術後QOLの向上が得られております。外傷関連手術では最も多い大腿骨近位部骨折においては地域連携パスを用いた複数の医療機関でのシームレスな治療に取り組んでおります。

<令和6年度 整形外科スタッフ 専門、担当>
今澤 良精 : 脊椎外科
麻生 龍磨 : 関節外科、上肢の外科、リウマチ外科、外傷、スポーツ外科
藤井 陽生 : 脊椎外科、外傷、整形外科一般
大角 崇史 : 肩関節外科、外傷、整形外科一般
佐藤 実砂 : リウマチ外科、整形外科一般
坂井 崇一郎 : 整形外科一般
笹栗 慎太郎 : 整形外科一般
桑畑 亮平 : 整形外科一般
金堂 大生 : 整形外科一般

診療担当表

医師紹介

今澤 良精 いまさわ よしあき

整形外科部長

専門分野
脊椎外科
専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医
日本脊椎脊髄学会脊椎脊髄外科指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医

麻生 龍磨 あそう りゅうま

整形外科副部長

専門分野
関節外科、上肢の外科、リウマチ外科、外傷、スポーツ外科
専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
日本バスケットボール協会スポーツ医科学委員
日本バスケットボール協会認定指導者
大分県バスケットボール協会スポーツ医科学委員
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・リウマチ医・スポーツ医・運動器リハビリテーション医
日本医師会認定医健康スポーツ医

大角 崇史 だいかく たかふみ

整形外科医師

専門分野
肩関節外科、外傷、整形外科一般
専門医・認定医
麻酔科標榜医
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医

坂井崇一郎 さかい そういちろう

整形外科医師

専門分野
整形外科一般
専門医・認定医
日本整形外科学会専門医

笹栗慎太郎 ささぐり しんたろう

整形外科医師

専門分野
整形外科一般
専門医・認定医

桑畑亮平 くわはた りょうへい

整形外科医師

専門分野
整形外科一般
専門医・認定医

金堂大生 かなどう だいき

整形外科医師

専門分野
整形外科一般
専門医・認定医

藤井 陽生 ふじい あきお

整形外科医師

専門分野
脊椎外科、外傷、整形外科一般
専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医・脊椎脊髄医

佐藤 実砂 さとう みさ

整形外科医師

専門分野
リウマチ外科、整形外科一般
専門医・認定医
日本整形外科学会専門医

診療実績

2023年の手術総数は554件でした。コロナクラスター発生などあり診療制限をした期間がありましたが手術件数は増加しております。
内訳は慢性疾患と急性期外傷関連手術が半数ずつであり慢性疾患では脊椎手術、人工関節手術(膝、股、手指)が多い傾向にございます。
腫瘍性疾患や小児整形を除いて整形外科領域全般にわたって対応できております。手術症例の高齢化、合併症の重篤化に伴い術前術後の管理が複雑化しており在院日数が長くなっている傾向にあります。

 

●業績集

<学会発表>

〇踵骨隆起に発生した骨軟骨腫の1例
 佐藤 実砂
 第65回九州リウマチ学会(2023年3月11・12日、福岡市)

〇関節リウマチ患者における腰椎XP, MRI 所見
 安部 健吾
 第145回西日本整形・災害外科学術集会(2023年6月3・4日、福岡市)

〇橈骨遠位端骨折に合併した尺骨遠位端骨折の治療経験
 安部 大輔
 第145回西日本整形・災害外科学術集会(2023年6月3・4日、福岡市)

〇当院における大腿骨近位部骨折緊急加算取得率の現況
 大角 崇史
 第145回西日本整形・災害外科学術集会(2023年6月3・4日、福岡市)

〇関節リウマチによる重度外販膝に対する人工膝関節置換術の治療経験
 瀬尾 健一 
 第66回九州リウマチ学会(2023年9月16・17日、北九州市)

〇当院における転移性脊椎腫瘍への整形外科介入に関する検討
 安部 健吾
 第146回 西日本整形・災害外科学会学術集会(2023年11月3・4日、宜野湾市)

〇術後にALSと診断された脊椎手術症例
 大宮 優紀
 第146回 西日本整形・災害外科学会学術集会(2023年11月3・4日、宜野湾市)

<講演>

〇関節リウマチによる脊椎病変の手術
 今澤 良精
 第143回大分整形外科症例検討会(2023年2月24日、大分市)