整形外科
当科での診療の基本姿勢は、全身の関節疾患、くび・こしなどの脊椎疾患など運動器全般にわたり、正しい診断と、患者の皆さんのひとりひとりに応じた適切な治療を提供することです。また、手術治療でお悩みの方には、セカンドオピニオンの励行に努めております。
医療機関の認定
日本整形外科学会研修施設
現状及び特色
2022年(令和4年)は整形外科医8名(日本整形外科学会専門医<日本専門医機構整形外科専門医含む>6名、日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医1名、日本リウマチ財団登録医1名、日本リハビリテーション医学会認定臨床医1名、日整会認定脊椎脊髄病医4名、日整会認定リウマチ医2名、日整会認定スポーツ医2名、日整会認定運動器リハビリテーション医4名)の体制で診療を行ってまいりました。
診療は整形外科領域全般(骨南部悪性腫瘍、小児整形除く)にわたって手術治療を主とした急性期医療が中心で時間外もオンコール体制をとり救急患者に対応しております。医師としてのキャリア20年以上のスタッフが3名、中堅スタッフが2名、若手スタッフが2名とバランスのとれた人員体制で主治医中心のチーム医療を心がけて診療にあたっており安全で質の高い医療を提供しております。
<手術治療の特色>
当院の手術治療の特色としては脊椎外科手術、リウマチ関連手術、外傷関連手術が挙げられます。脊椎手術は脊柱変形に対する instrumentation を多用した高侵襲な脊柱矯正手術から一般的な変性疾患に対しての除圧術、固定術、また低侵襲手術としては骨粗鬆症性椎体骨折に対しての経皮的椎体形成術や椎間板ヘルニアに対しての内視鏡手術、局所麻酔下で行われる椎間板内酵素注入療法など様々な手術を行っております。
当院でのリウマチ関連手術は生物学的製剤、JAK阻害剤の使用症例も多く術後感染予防、周術期管理に細心の注意を行いながら実施しております。同一病棟にリウマチ科もあり合同でカンファレンスや相談しながら診療にあたっております。多関節変形の症例が多く近年手足の再建手術の需要が増えております。人工関節は下肢(膝、股、足趾)のみでなく上肢(肩、肘、手指)も行っており術後QOLの向上が得られております。外傷関連手術では最も多い大腿骨近位部骨折においては地域連携パスを用いた複数の医療機関でのシームレスな治療に取り組んでおります。
整形外科スタッフ 専門、担当
今澤 良精:脊椎外科
瀬尾 健一:関節外科、上肢の外科、リウマチ外科、外傷、スポーツ外科
麻生 龍磨:関節外科、上肢の外科、リウマチ外科、外傷、スポーツ外科
安部 大輔:脊椎外科、外傷、整形外科一般
藤井 陽生:脊椎外科、外傷、整形外科一般
大角 崇史:肩関節外科、外傷、整形外科一般
佐藤 実砂:リウマチ外科、整形外科一般
安部 健吾:整形外科一般
大宮 優紀:整形外科一般
診療担当表
医師紹介
今澤 良精 いまさわ よしあき
整形外科部長
- 専門分野
- 整形外科、脊椎外科
- 専門医・認定医
-
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医
日本脊椎脊髄学会脊椎脊髄外科指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
瀬尾 健一 せお けんいち
リハビリテーション科部長 兼 整形外科副部長
- 専門分野
- 関節外科、リウマチ外科、外傷
- 専門医・認定医
-
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本リウマチ財団登録医
日本リウマチ学会専門医
日本関節病学会認定医
麻生 龍磨 あそう りゅうま
整形外科副部長
- 専門分野
- スポーツ傷害、上肢(肩・肘・手)の外科、関節外科(人工関節手術、関節鏡手術)、脊椎外科
- 専門医・認定医
-
日本整形外科学会専門医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
日本バスケットボール協会スポーツ医科学委員
日本バスケットボール協会認定指導者
大分県バスケットボール協会スポーツ医科学委員
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・リウマチ医・スポーツ医・運動器リハビリテーション医
日本医師会認定医健康スポーツ医
安部 大輔 あべ だいすけ
整形外科副部長
- 専門分野
- 脊椎外科、外傷、整形外科一般
- 専門医・認定医
-
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・運動器リハビリテーション医
AO Trauma Japan会員
AO Spine会員
大分DMAT隊員
大角 崇史 だいかく たかふみ
整形外科医師
- 専門分野
- 肩、一般外傷、その他整形疾患
- 専門医・認定医
-
麻酔科標榜医
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医
安部 健吾 あべ けんご
整形外科医師
- 専門分野
- 整形外科
- 専門医・認定医
大宮 優紀 おおみや ゆうき
整形外科医師
- 専門分野
- 整形外科
- 専門医・認定医
藤井 陽生 ふじい あきお
整形外科医師
- 専門分野
- 整形外科
- 専門医・認定医
-
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医・脊椎脊髄医
佐藤 実砂 さとう みさ
整形外科医師
- 専門分野
- 整形外科
- 専門医・認定医
- 日本整形外科学会専門医
診療実績
2022年の手術総数は511件でした。コロナクラスター発生などあり診療制限をしておりましたが手術件数は増加しております。
内訳は脊椎手術107件、人工関節手術55件(膝33、股17、手指5)など慢性疾患284件、急性期外傷関連227件でした。
腫瘍性疾患や小児整形の一部を除いて整形外科領域全般にわたって対応できております。手術症例の高齢化、合併症の重篤化に伴い術前術後の管理が複雑化しており在院日数が長くなっている傾向にあります。
●業績集
<学会発表>
●脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔に高度徐脈を来した一例
大角 崇史
第43回日本循環制御学会総会・学術集会(2022年5月27・28日、長崎市)
●Surgical strategy for upper cervical spine disorders in rheumatoid arthritis
安部 大輔
第29回日本脊椎・脊髄神経手術手技学会学術集会(2022年9月2・3日、別府市)
●関節リウマチ母趾変形に対する人工関節置換術の経験~シリコンインプラントを用いた手術治療
瀬尾 健一
第64回九州リウマチ学会(2022年9月3・4日、大分市)
●当院での関節リウマチ患者における人工関節置換術の術後感染症について
佐々木 良
第144回 西日本整形・災害外科学会学術集会(2022年11月12・13日、宇部市)
●踵骨隆起に発生した骨軟骨腫の1例
佐藤 実砂
第144回 西日本整形・災害外科学会学術集会(2022年11月12・13日、宇部市)
●脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔に高度徐脈を来した一例
大角 崇史
第143回 西日本整形・災害外科学会学術集会(2022年6月11・12日、福岡市)
<論文>
●脊柱管内に砂粒状内容物が逸出した destructive discovertebral degenerative disease の1例
藤井 陽生
臨床雑誌「整形外科」73巻・13号 南江堂 2022年12月1日