日本赤十字社 大分県赤十字病院

大分赤十字病院は、患者に、職員に、地域医療機関に選ばれる病院を目指しています。

腎臓内科

 腎臓内科は蛋白尿や腎炎、腎機能障害(腎不全)、透析に関する疾患に対して診療を行います。検診で蛋白尿や腎臓が悪いといわれた場合はご相談下さい。外来は月・火・木曜日の午前中です。

医療機関の認定

日本透析学会専門医認定施設
日本腎臓学会専門医認定施設

現状及び特色

 腎炎・ネフローゼ症候群から急性腎不全、慢性腎不全、透析合併症を含めて幅広く対応しています。腎炎・ネフローゼは腎生検による正確な診断と治療方針の確定の検査入院。多発性嚢胞腎に対してのトルバプタン導入入院。保存期慢性腎不全の教育入院。血液透析・腹膜透析導入を含めた入院。シャントトラブルを含めた透析合併症に対して入院および外来治療を行っています。

 透析ベットは17床あり、新規透析導入や透析患者の合併症の紹介に対応しています。

診療担当表

医師紹介

内田 英司 うちだ えいじ

腎臓内科部長

専門分野
腎臓内科
専門医・認定医
日本内科学会認定医・総合内科専門医
日本透析医学会専門医・指導医
日本腎臓学会専門医・指導医

金田 幸司 かねだ こうじ

副院長 兼 皮膚科部長 兼 医療技術部長

専門分野
内科、循環器科、腎臓病、透析医療
専門医・認定医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会専門医
日本腎臓学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医

泉 奈保美 いずみ なほみ

腎臓内科医師

専門分野
腎臓内科、透析
専門医・認定医
日本内科学会認定医
日本腎臓学会専門医
日本透析医学会専門医

宮崎 慎也 みやざき しんや

腎臓内科医師

専門分野
内科、腎臓内科
専門医・認定医

診療実績

 腎臓内科は現在4名で診療を行っています。外来は月曜日、火曜日、木曜日の午前中です。また毎週木曜日午後から腹膜透析外来を行っています。

 2022年は腎生検を33例、内シャント形成術を63例、腹膜透析関連手術を16例に施行しました。新規透析導入数は42例(血液透析が39例、腹膜透析が3例)です。導入後の維持血液透析は主に近隣の透析施設に紹介しております。シャントトラブルに対して、手術とPTA(経皮的血管拡張術)の治療選択を検討しつつ行っていますが、2022年は94例にPTAを施行しています。PTAは水曜日、金曜日の午前中に外来で行うため病診連携室に連絡いただければ予約できます。また緊急の閉塞には適時対応しています。

 腎炎に対してはIgA腎症に有効とされている扁桃腺摘出術およびステロイドパルス投与、さらに最近は高齢者のネフローゼ症候群に対しては、各患者の状態に合わせた治療を行っています。

 また、多臓器不全などにに対しての急性血液浄化も積極的に行っております。

 慢性腎臓病(CKD)予防の面から薬剤師、看護師、栄養士、ソーシャルワーカーと年4回の腎臓病教室(1,4,7,11月の第木曜日に約2時間程)を一般の方や患者さん、ご家族を対象に行い、同時にCKD患者には約2週間の教育入院も行っています。短い入院期間ですが入院前後で腎機能悪化の改善を認めています。

 透析導入に当たっては、専任看護師による療法選択外来を活用し、血液透析、腹膜透析、腎臓移植、3者の選択を行います。Cr6前後での内シャント作成とSMAP法による腹膜透析カテーテルの皮下への埋め込みを行うことで、計画的な血液および腹膜透析導入を行います。移植を希望される方は大分大学腎泌尿器外科を紹介しています。

 腎疾患に関して腎炎から透析医療までの一貫した診療体制を目指しています。

 今後も腎臓専門センターとしての診療を、病診連携・逆紹介を含めて対応していきたいと考えていますので宜しくお願いいたします。

 

● 透析導入数(PD+HD)

 

●業績集

【講演】

●ESA抵抗性についての検討とHIF-PH阻害剤について
内田英司
2022年2月14日 大分腎性貧血セミナー

 

【学会】

●COVID-19の感染を契機に微小変化型ネフローゼを発症・再発した3例
木本 美由起、戸高 航平、友成 智子、内田 英司、金田 幸司、増野 智章、福田 顕弘、柴田 洋孝
第52回日本腎臓学会西部学術大会、2022年11月18・19日、熊本城ホール

 

【研究会】

●アルコール性ケトアシドーシスに対しCHDFを行い、救命できた1例
戸高 航平 、金田 幸司 、内田 英司 、木本美由起 、福田 顕弘 、柴田 洋孝
九州人工透析研究会、2022年12月11日、沖縄コンベンションセンター