日本赤十字社 大分県赤十字病院

大分赤十字病院は、患者に、職員に、地域医療機関に選ばれる病院を目指しています。

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肝胆膵センター

医療機関の認定

日本肝胆膵外科学会高度技能医修練認定施設A(高度技能指導医2名、専門医2名)
日本肝臓学会認定施設(日本肝臓学会専門医6名、指導医3名)
日本膵臓学会認定施設(日本膵臓学会指導医2名)
日本胆道学会認定施設(日本胆道学会指導医2名)
日本内視鏡外科学会技術認定医(肝臓1名)
腹腔鏡下膵切除(膵頭十二指腸切除(大分県では当院のみ)、膵体尾部切除)、腹腔鏡下系統的肝切除の実施における施設基準取得

現状及び特色

 平成11年11月より大分赤十字病院に肝胆膵センターが設立されて21年が過ぎました。当院における最も診療実績の高い専門疾患センターです。治療が困難な疾患が多い肝胆膵領域の悪性疾患に対し、総合力で対応する為、内科、外科、放射線科、病理等の関連した専門領域の医師が各科の垣根を越えて診療に協力し質の高い医療を提供しています。

 施設認定としては日本肝臓学会認定施設、日本胆道学会認定施設、日本膵臓学会認定施設となっていますし、日本肝胆膵外科学会の高度技能医修練認定施設 A(指導医:福澤、梶山、専門医:岩城、實藤)に認定されています。

 これは現在全国で127施設、九州で15施設しか認定されていない肝胆膵外科手術の高度専門施設で大分県内では当院と大学病院のみが認定されています。修練施設での研修後に受験可能である肝胆膵外科学会高度技能専門医試験にはこれまで3名が合格しています。日本内視鏡外科学会技術認定試験では最も合格率の低い(22%)肝切除領域で福澤が受験し難関を突破しています(これまでに肝臓手術で技術認定を取得している者は全国で46名のみです)。

 施設限定で保険収載された腹腔鏡下系統的肝切除にも積極的に取り組んでいます。IR(赤外光)観察可能な鏡視下手術器機も導入し、より精度の高い肝切除手術が可能となっています。腹腔鏡下膵切除数は、2018年に行われた全国全例登録調査で全国9位、特に膵頭十二指腸切除では全国5位の症例数でした。

 肝細胞癌は原因の第一位であった C 型肝炎が治癒できる時代となり減少傾向ですが、治療においては特に一つの治療手段に固執しないことがもっとも大切であると考えています。腫瘍の状態や肝の予備力を充分に考慮し、安全性を確保しつつ最も効率の良い治療法を選択しています。

 一方、胆道、膵臓の癌に対しては、手術治療以外には未だに根治を期待できる治療がないのが現状ですので、血管合併切除も積極的に行い外科手術による癌遺残のないR0手術を心がけています。最近は膵癌の治療成績向上の為に進行膵癌においては積極的に術前化学療法を先行することにより予後も改善してきました。

 現在膵・胆道疾患の内科部門では、本村部長を中心に抜群の技術で ERCP、Double balloon ERCP、EST、 EUS、POCS などを駆使して膵胆道疾患の診断と内視鏡治療にあたっています。特に CT 等では描出されない小さな膵癌を EUS、EUS-FNA で診断できる事も増えてきましたし、従来治療に難渋した胆道再建手術後の肝内結石や胆管狭窄に対する内視鏡的治療も治療機器を揃え積極的に行っています。肝臓内科疾患は成田部長を中心に診療しており、各種肝炎や早期肝癌の経皮的焼灼療法、抗ウイルス療法等を担当しています。放射線科部門では、高木放射線科部門長を中心に MDCT、MRI、Angio 等を駆使した優れた診断と各種 IVR 治療、放射線治療を行っており、その診断能力の高さと緊急時の IVR 対応は当センターには必須な存在です。

 外科部門は、高難度指導医・専門医で4人という極めて層の厚いスタッフで肝胆膵の悪性腫瘍の外科的切除を高いレベルで実践しています。肝切除や膵切除等の肝胆膵領域の主要手術数は、昨年は133例でした。大分県内では1位の手術数であり、肝胆膵癌の切除症例は九州内で5位前後をキープしています。福澤院長の手術執刀数は、肝胆膵領域でのメジャー手術(癌および移植)のみで約1,700例を超えました。肝切除および膵切除共にほとんどの症例は無輸血で手術施行されています。また今年度より当院と同じく High volume center である麻生飯塚病院より梶山副院長も赴任しており当院の肝胆膵外科スタッフは更にパワーアップしています。

診療担当表

医師紹介

外科部門
院長 福澤 謙吾
副院長兼統括外科部長 梶山 潔
第二外科部長 岩城 堅太郎
第二外科副部長 多田 和裕
第一外科医師 坂田 一仁
内科部門
第一肝胆膵内科部長 成田 竜一
第二肝胆膵内科部長 本村 充輝
肝胆膵内科医師 合田 智則
肝胆膵内科医師 池見 雅俊
放射線科部門
放射線科部長 高木 一
放射線科副部長 中山 朋子
放射線科部医師 宮永 拓
放射線科部医師 原 彩香
病理部門
検査部医師 久保山 雄介

実績

 平成11年から昨年までで、肝切除数 1177 例、膵切除数 902 例と2000 例を超えるHigh volume centerとなりました。

 センター開設当初は年間30 例程度の手術でしたが、最近は毎年120例前後の肝胆膵悪性腫瘍手術を行っております。

 2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響の受診控えでどの病院も症例数が減少していますが肝胆膵領域における主な診療実績は、外科部門は手術治療が344件でした。

 内科的診断部門では、ERCP395件、EUS408件、EUS/FNA26件、肝生検 18例等で、治療部門では肝癌(原発・転移・肝門部胆管癌を含む)は、肝切除術 75例、TAE・TAI30例、リザーバー留置4例、放射線治療 5件、抗がん剤治療(肝細胞癌 28名)件、慢性B型、C型ウイルス肝炎に対する経口抗ウイルス療法118例、膵胆道系は膵切除手術 58例:膵頭十二指腸切除(PD)26 例(腹腔鏡下PD 6例)、膵体尾部切除(DP)29例(腹腔鏡下 DP11例)、膵全摘1、中央切除 2例、抗癌剤治療(膵臓癌124名)などでした。

 当院は膵癌や胆管癌手術数が九州でもトップクラスなのですが、昨年度は進行し手術が出来ない状態で受診される人が多かったのが残念でした。早期診断の難しい膵癌においては過度の受診控えは特に問題だと感じた一年でした。

 2016年6月より施設限定で施行可能となりました腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術は、膵切除の年間症例数50例以上というとてもハードルの高い施設基準があり大分県内では現在当院のみが可能でこれまでに53例施行しています。腹腔鏡手術としては超高難度手術で20~30例のラーニングカーブが必要と言われていますが当院は手技も定型化し手術時間も4~5時間と開腹手術と大差なく施行しています。

 今後も大分県の肝胆膵疾患治療を牽引し続け頑張って参りますのでよろしくお願い致します。