関節リウマチ・膠原病センター
医療機関の認定
日本リウマチ学会認定教育施設
日本整形外科学会研修施設
日本リハビリテーション医学会研修施設
新リウマチ専門研修認定教育施設
膠原病・リウマチ内科領域基幹施設
現状及び特色
2018年からリウマチ科と整形外科が同一の病棟で診療するようになり、より密に連携した診療体制が取れるようになりました。日本リウマチ学会の専門医、日本整形外科学会リウマチ専門医、日本整形外科学会運動器リハビリテーション専門医、日本リウマチ財団登録医、日本リウマチ学会登録ソノグラファーなどの資格を有する医師と、それを支えるスタッフとして日本リウマチ財団のリウマチケア看護師、登録薬剤師、登録理学・作業療法士、リウマチ患者さんの抱える問題にも精通したソーシャルワーカーなど、専門性に秀でたスタッフが揃い、力を合わせてチーム医療を行っています。
疾患としては関節リウマチやリウマチ性多発筋痛症、全身性エリテマトーデス、ANCA関連血管炎、脊椎関節炎など、多くのリウマチ性疾患や膠原病が対象となりますが、関節リウマチが最も多くなっています。この関節リウマチの治療は2003年に生物学的製剤が使用されるようになってからは、治療が劇的に進歩しており、最近では有効性の高いJAK阻害薬も使用可能となり、治療の選択肢は更に増えています。早期に診断して疾患の活動性を十分にコントロールしていくことが重要ですが、当センターではこれらの新規治療薬を駆使した薬物療法、それを安全におこなっていくための基礎療法(教育)にリハビリテーションなどを含めた1~2週間程度の入院治療を行っています。
一方で、現時点では関節破壊や変形が進行した関節リウマチ患者さんも多数おられます。このような場合には、薬によって疾患活動性がコントロールされた後でも、痛みや機能障害が残ってしまいますので、手術を含めた整形外科的治療が重要になってきます。当センターでは膝や股関節だけではなく、リウマチの手指や足趾、手関節や足関節、肘や肩関節、脊椎などに対する手術も多数行っています。リウマチ科と整形外科でリウマチ合同カンファレンスなどを行い、密な連携をとりながら最適なタイミングで個々の患者さんに合わせた適切な手術治療を実施し、大分県のリウマチ手術治療においては中心的な役割を担っています。
また近年、日本では高齢化が進んできており、高齢の関節リウマチや膠原病の患者さんが増加しています。高齢の患者さんでは治療薬の副作用や糖尿病、骨粗しょう症、骨折、腎臓や肺などの合併症が多く、サルコペニアやフレイルなどの問題も生じてきます。そのため、多数の診療科、多職種によるチーム医療がますます重要になってきています。当センターではかかりつけの先生と連携して、一つの専門診療科だけでは解決が難しい患者さんを受け入れて、一定の入院期間で各種問題を解決して、リハビリテーションを行い、また元気に日常生活が行えるよう努めております。多職種で多角的な観点から個々の患者さんに適したリウマチ・膠原病診療を行い、大分県のリウマチ・膠原病診療の発展に尽力していく所存です。
リウマチ科部長 石井 宏治