診療実績

外来診療は腎・泌尿器外科(火、水、金)、腎臓内科(月、火、木)の午前に行っています。また腹膜透析外来を木曜日午後から行っています。透析室は腎・泌尿器外科と腎臓内科が管理し臨床工学技士3名、看護師2名が専属で、透析ベッド17台、平均30名の維持透析患者と合併症入院患者の治療を行っています。

2024年の新規血液透析導入患者数は36例で、その大部分は導入後、近隣の透析施設で維持透析を行っています。

透析導入に当たっては血液透析、腹膜透析、腎移植の3者の選択を行います。腹膜透析にも積極的に取り組み年間10例前後を導入しており、現在20数名のPD管理を行っています。生体腎移植は大分大学腎臓外科・泌尿器科に紹介しています。

腎代替療法の決定には療法選択外来を活用し、Cr5~6前後でのHDとPD、腎移植の療法選択とを行い、一貫した透析導入計画を立てています。

透析患者に対する内シャント手術は2024年は60例に施行。シャントトラブルについてはPTAを年間約100例に施行しており、適応症例に対してステントグラフト留置や薬剤溶出性バルーンを使用し良好な開存率を得ております。また2025年度から心臓血管外科が開設され、人工血管シャント造設を始めとした、より高度な対応が可能となりました。

腎炎に対してはIgA腎症に有効とされている扁桃腺摘出術およびステロイドパルス療法、さらに最近は高齢者のネフローゼ症候群に対する患者の状態に合わせた治療、多臓器不全に対する急性血液浄化なども積極的に行っています。

CKD予防の面から、薬剤師・看護師・栄養士・MSWと年4回の腎臓病教室(1,4,7,11月の第4木曜日に約4時間)を一般の方や患者さん、そのご家族を対象に行い、同時にCKD患者には12日間の教育入院も行っています。わずか12日間の入院期間ですが入院前後で腎機能悪化の改善を認めています。