当院歯科口腔外科ではこのたび、大分県内で初めて「口腔がんアルミノックス治療(光免疫療法)」を実施いたしました(実施責任者:口腔腫瘍外科 部長 平井英治)。
本治療法は、がん細胞の表面に多く発現する特定のタンパク質に結合する薬剤「アキャルックス®」を静脈投与した後、専用の医療機器「BioBlade®レーザ照射システム」によってレーザー光を照射することで、薬剤が活性化し、がん細胞のみを選択的に死滅させるという、極めて選択性の高い治療法です。
対象となるのは、標準治療(手術・放射線治療・化学療法)が終了した後、あるいは標準治療の適応が困難な「切除不能な再発口腔扁平上皮がん」の患者様です。
アルミノックス治療は高度な医療技術と設備を要し、実施施設や治療医には厳格な承認基準が設けられています。術者は「口腔がん専門医」または「頭頸部がん専門医」の資格を有し、さらに「アルミノックス治療認定医」であることが必要です。
大分県内では、当院歯科口腔外科と大分大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科の2施設のみが、実施可能な医療機関として認定されています。
このたびの導入により、大分県内の口腔がん患者様に対し、新たな治療の選択肢を提供できるようになりました。今後も、高度医療の提供を通じて、地域医療に貢献してまいります.