脳卒中専用の血管造影室が完成投稿日:2015.1.15
大分赤十字病院に最新の医療機器を備えた脳卒中専用の血管造影室(カテーテル室)が完成いたしました。平成27年1月から本格的な診療を開始します。
脳梗塞治療はこれまで、発症4.5時間までの超急性期であれば、血栓を溶解し血管を再開通させる薬「t-PA」が使用されてきました。t-PAはそれまでの治療と比べ、脳梗塞の患者さんの予後を劇的に改善させましたが、残念ながらt-PAのみで血管の再開通が得られる患者さんは限られておりました。
近年、血管内治療(カテーテル治療)が可能となり、状況は一変しています。t-PA投与に引き続いて血管内治療を行うことで、t-PA単独と比較し、再開通率を飛躍的に上げ、脳梗塞の症状を劇的に改善することが期待できます。さらに、発症時間不明の患者さん(起きたときに麻痺が出ていた、家族が外出から帰ってみると家で倒れていた、といった患者さん)では、t-PAが投与できないため、これまでは点滴のみの治療となっておりましたが、血管内治療では発症4.5時間を超えても治療可能なことから、発症時間不明の患者さんにも効果を発揮することが期待できます。
脳梗塞治療は変革の時を迎えています。脳梗塞を疑ったら、1分1秒でも早く病院へ!
当院は24時間、脳卒中の患者さんを受け入れています。